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『Excelラボ(関数実践編)』 開発講師インタビュー

「複雑」なものが「簡単」になるという幻想。

日本社会では、「働き方改革」の名のもとに、「業務効率化をしよう!」という号令が日々強まっていることは、どの企業においても実感されていらっしゃることでしょう。様々な企業様から効率化のご相談をいただいたり、また、具体的なコンサルティングを実施させていただくことが多い私からみても、明らかに各企業様において「業務効率化」への強い意気込みや、まさに「本気だぞ」という気概を感じます。

しかし企業の皆様に接する中で、一つだけ、私の「業務効率化」の考え方から言って、疑問に思えることがあります。それは、「業務効率化のために新しいツールやシステムを導入すれば、効率化は成功する。」と思い込んでいる企業があるのではないか、ということです。

つまり、「便利なツールや便利な新システム(例:RPAなど)を導入すれば、複雑な業務を簡単にしてくれるだろう!そうすれば、人は、いらなくなるではないか!」という、誤った思い込みを持たれているのではないか、ということです。

『複雑性は、消えない。』

Excelラボの考えとしては、

「業務自体の『複雑性』は、ツールやシステムの導入によってどこかへ雲散霧消するわけではない。」

と考えています。

それは、まるで「物理学」の世界に似ています。たとえば、中学・高校で習う「エネルギー保存の法則」を覚えていますでしょうか。「エネルギーが状態を変えたり、移動をすることがあっても、系の内部において、ひとりでに生じたり、なくなったりはしない。」というものです。

会社の業務の複雑性もまた、これと同様です。先ほどと同じことをもう一度述べますが、

「業務自体の複雑性は、ツールやシステムの導入によってどこかへ雲散霧消するわけではない。」

ということです。これを、今回の記事では『複雑性保存の法則』と名付けることにしましょうか。

みなさん、いいですか?

たとえ、多様なシステムが導入され、自動化ツールが企業の髄まで浸透したとしても、その状態というのは実際には、「何かのツールやシステムやプログラムとして」その複雑性が「封入」されただけであり、結果的にそのツールやシステムの運用者つまり「誰か」に複雑性が負荷されている状況に依然として変わりはないのです。

複雑性は「業務プロセス修正の都度、すぐ顔を出す」。

業務というものは、一見「ずぅっと担当者が毎週同じことを繰り返しているなぁ」という「ルーティーン業務」に見えることでも、実際にその担当者視点から見ると、

・「中間データを提供するシステムが変更されたことにより、ダウンロードするデータの持ち方が変わってしまい、加工プロセスが大きく変化する(元データの問題)」
・「上長が変わったことで、上長に報告する際のレポート内容が大幅に追加・変更されてしまう(レポートの情報量の問題)」
・「会社の合併や分離に伴い、集計に必要なデータが発散し、バックオフィスプロセスが複雑化する(組織自体の変化の問題)」

など、小規模~大規模の「プロセス変更」が常に、日々、余儀なくされているものです。(これはバックオフィス業務に勤しんでいる方であれば容易に思い当たることでしょう。)

そういう状況にあっては、いかに『最高にクールで便利!』なツールや『世界シェアNo.1!』のシステムを導入しようが、「導入時の状態」のまま使い続けることは決してできない。ざっくりいえば1年と保たずに「プロセスの修正」が求められるわけですし、現に行われています。

このとき、「ツールやシステムに封入しきったはずの複雑性」は、必ず「担当者」に跳ね返ってくるわけです。担当者は、そのプロセスの変更に応じて、現状のフローや処理のどこをどのように直すべきかという問題にどうしても取り組まざるをえなくなる。どこかの誰かが、勝手に修正後のプロセスを完成させてくれるわけではないのです(なぜならば、あなたがその担当者だからです)。

このように「複雑性」というボールを、「ツールやシステムの内部」にいくら押し込んだつもりでも、プロセス変更という箱を開けた瞬間に、必ず「担当者」という人間に思いっきり跳ね返ってくる。(筆者の私見では、多くの企業ではこの箱は、ごくまれに開くのではなく毎月開いてしまっていますね。)

複雑性は、消えない。誰かが必ずその複雑性を扱わなければならない。

だから、「複雑性」をシステムに閉じ込めてどんなに蓋をしても、結局は、その業務の担当者は、「その複雑なプロセスでどんな計算が行われているか、どんなデータをどのように加工しているか」ということをきちんと理解できていなければなりません。どんなにシステムに複雑性を転嫁しようと、担当者の頭の中が「簡単」な作りで、「とりあえずこのボタンをポチッと押せば自動的に仕事は終わるんだ。わぁ、すごいなぁ。」では業務を担っていくことはできないのです。結局は責任ある『担当者』たる者は、この自動化の時代であっても「複雑性」から「こわい」と顔を背け逃れることはできないのです。

自動化には、担当者の「複雑なものを扱える能力」が不可欠。

ここまで整理した上で、Excelラボの自動化への考えを述べます。

それは、

複雑なものを扱える能力を担当者が身につけることでしか、業務の自動化は達成できない」

というものです。つまり、担当者の頭の中を「複雑」なものを扱えるように、レベルアップさせるべきということです。担当者というものは、「おっ。マシンやシステムが複雑なことを頑張ってくれてるねぇ。その調子でマシンやシステム頑張れ!何やってるかわからんけど。」とおんぶに抱っこ全てオマカセというわけにはいかないのです。

担当者の頭の中が「複雑性」を扱えるレベルにならなければならない。冒頭の、「企業は、今、業務効率化にマジホンキで取り組んでて云々」という話に戻しますと、自動化というものは間違いなく担当者にとっては「簡単化」ではなく「複雑化」なのです。(自動化が進んでいないときは、手作業で一生懸命時間を掛けて、足りない条件分岐は、なんとなく脳内補完しコピペでごまかしてきたプロセス。その曖昧さを排除し、しっかりと条件分岐や除外条件などを理解していないと自動化メカニズムが組めないので当然ですね。)

 

Excel業務に話を絞っても同様です。
 
結局のところ、私達は以前より遥かに増大してしまったデータの海で、なぜか以前より早くそのデータを加工して帰途につかなくてはいけないわけで、大量データの扱いや複雑な集計に、以前より圧倒的に強くなっていく必要があるわけですね。
 
幸いなことに、Excelにおいては、核となる自動化ノウハウを、かなり高度なものまで明快に理解していくことが可能です。自動化を達成するためのやや上級的なノウハウを使いこなせば自動化の局面で必要な解決の手を打てるようになれます。

『Excelラボ関数実践編』は、応用編の内容を前提とし、さらに多数の関数や関数技法を理解し身につけることによって「自動化」ノウハウに習熟できるように開発しました。

仕事が、情報が、時代が、たとえどんなに複雑化しても、人間はその複雑さを扱う力を必ず身につけることができます。大量データの扱いや自動化のノウハウや着想も、1つ1つが比較的普遍的で汎用的に使えるものであり、Excel業務に限らず様々な局面でアイディアや理解の助けとなるため、今後の自動化時代を生き抜くための力になります。

完全自動化時代の『プロフェッショナル』

何度も申し上げているように、「複雑化する業務」に対処するために、人間が複雑性制御のノウハウを身につけ「複雑化」に対応することこそ、『業務効率化成功への唯一の解』です。

ツールやシステムがどんなに複雑化しても、「その複雑さを扱う人間の能力」の成長がそれに負けてしまっては、業務効率化は絵に描いた餅となり、すぐに瓦解します。

仕事の基本に立ち返るならば、業務というのは、初めに「ツールやシステムが在る」のではなく、「業務を理解した担当者がまず在る」のです。

複雑性は、消えない。誰かが必ずその複雑性を扱わなければならない。

その複雑性を負うのは、いったい何処の誰なのか?よそのコンサルなのか?システム部なのか?いいえ違います。過去の時代とは違います。今は、時代の変化によって複雑なものを扱うことが担当者の業務そのものになっているのです(そのためにシステムを導入したんですよ会社は)。複雑さを負うのは、担当者であるあなた以外にはいません。

大量データの時代、そして完全自動化の時代ではシステムやツールが既に高度化したものが導入されてしまっています。この状況では、今にも複雑さの箱が開いて担当者にボールが直撃する場面がすぐに訪れます。だから、以前の時代のように担当者が「複雑さ」から目を逸らしたままやり過ごしていくことはできない。プロフェッショナルである担当者は、どんな業務についていてもこのシステムに封入されていてそこからある日飛び出してきた「複雑さ」を扱う力を身につけておかなければいけないのです。

 

『Excelラボ関数実践編』では、Excelで、この複雑な自動集計を行えるように、無数のノウハウを学び、プロフェッショナルとしての強い力を養成していきます。複雑さに怯まず、業務効率化を遂行できる『責任あるプロフェッショナル』となれるように一緒に頑張っていきましょう。

次回開催は、2019年3月30日(土)@新宿西口です。

 

いますぐExcelラボの講座の日程を確認してみる!
(講義の1~2週間前には満席になる可能性があります。


Excel2016のリボンのクイックアクセスツールバーが見づらい

Excel2016のリボンは、緑単色のため非常に見づらい

文章による解説

Excel2016の初期設定ではこのように画面上部のボタン(クイックアクセスツールバー)が「緑色」一色で見づらいと感じます。

 

「白」基調のほうが、クイックアクセスツールバーがカラーになって見やすい。↓

Excel2013ではクイックアクセスツールバーがカラーでもっと見やすかった。だからExcel2016でも、私は「白」を基調としたデザインに変えてしまいます。やり方は非常に簡単です。

 

Excel2016のリボンを「白」を基調としたデザインに変える方法

1.オプションに行く。AltFT ショートカット

2.[基本設定]→Offceテーマの「カラフル」を「白」に変えてあげる。

らぼアニメーション解説(30秒)

 

 


『パーフェクト・オペレーション』受講者のアンケート結果を読もう

パーフェクト・オペレーションでは、「1つの機能を学ぶと、たくさんのミスが付随して発生するから、そのミスを徹底的に学んでおく」という考え方のもと、Excelのトラブルやミスを見つめていきます。また、WindowsショートカットやExcelショートカットを多数学習し、ムダのない完全な実務を目指していきます。

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講師として

「パーフェクト・オペレーション」開発の想いについては、別途インタビューにて述べましたのでここでは、具体的な事例の話をします。

私は多くの企業で研修を行っていて、大変不思議に思うことがあります。

それは、

「Excel業務はミスがあるのが当然。だから、ミスをしないように『注意』を払おう。」

という考え方です。

私は、特にバックオフィスの業務というものは、もっと厳しく、

「絶対にミスがあってはならない。」

というあたりまえの考えで行われるものだと思っていました。

ところが、バックオフィスの方々に、特にExcel周りのお話を聴いていると「数字が合わないので、数式に少し数値を足して帳尻を合わせた。」とか「顧客名簿で、いつの間にか住所と氏名がズレており、ある住所に別の宛名で商品を送付してしまった。」など、「あってはならない」レベルのミスが頻発しているのです。つまり、「ミスは日常茶飯事だ。」と言われるのです。

これは絶対におかしい。

ミスが「頻発」するということは、明らかに「その人のExcel処理のフローの中に、ミスが内包されている」ということです。

つまり「その処理手筋が挙動的に不適切であるため、特定の状況下で、必然的にミスを生み出す」ということを指しています。だから、私は「挙動」を明確に説明して、やってはいけない処理というものをはっきり示そうと思いました。

「間違いを徹底的に学習すること」。

それは、IT教育において非常に大切で、また欠落してるものだと思うから、しっかりと習熟いただけるようにこの「パーフェクト・オペレーション」をぜひご受講ください。

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『Excelラボ(応用編)』受講者のアンケート結果を読もう

「Excelラボ(応用編)」では、基礎編に引き続き、プロフェッショナルとしてExcelを扱っていくためのノウハウを緻密に解説していきます。

「Excelラボ(応用編)」受講者のアンケート結果

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講師として

私自身は、「Excelをしっかりと習った」経験を持ちます。私の講座はその「しっかり習った」私自身が、「それでもここで躓いた。これを最初に習っていれば最も効率良く理解できただろう。」という点を完全にカリキュラム化しています。慣れている人でも陥りやすい勘違いや、気付かない現象の原因を解析し徹底的に解説します。通常は5年~10年以上Excelを使っても認知しないであろう挙動や関数の不可解さをスッキリと理解できるように緻密に解説しています。

講座を受講された方が「会社で非常に高く評価される」ように速効性があるものになっています。受講者の皆様のアンケートを見ていますと、多くの皆様がExcelへの自信を高めてくださっただろうことが大変嬉しいです。受講後に、「自分はもう、Excelでは誰にも負けないぞっ」という素直な覇気というかまっすぐな上昇志向を持って毎日の業務をハイレベルに行っていっていただけるだろうことを想像すると、とても嬉しい気持ちになります。

「先生のおかげで、Excelがすきになりました」と言われることは講座作成者としての私の意図を最も正確に汲み取っていただけた言葉だと思います。「Excelを完全にわかって、使いこなせたら誰だって本当に楽しい。」と私は思って講座を作っています。それは、どんな勉強でも共通することであり、私はそれを自分の講座で体現しているつもりです。

「一発で完全にわかるから、本当に楽しい」と思える講義を常に提供していきたいなと思っています。

Excelラボは、「世界で1番楽しい講義」を提供できる企業を目指していきます。

受講された後の皆様へお伝えしたいこと

「講座の内容がしっかり理解できていれば、現場では必ず活躍できるから、自分に自信持って頑張っていってください!」

『Excelラボ』講座日程はこちらから

[ Excelラボ(応用編)のカリキュラム ]
第1章  応用編の基礎固め

・IFERROR 関数とネスト構造構築の2手法
・応用編スーパーショートカット!
・集計作業の要 SUMIFS・COUNTIFS 関数と重複削除
・文字列連結
・文字列操作関数 LEFT 関数、MID 関数、RIGHT 関数・SUBSTITUTE 関数
・日付関数とインプット系フォームコントロール
・ドロップダウンリストの生成

第2 章  データタイプ変換とロジカルテスト

・様々なロジカルテストと論理値の扱い
・論理値と文字列は違う
・ガイドクリックと数式内F9
・マッチング不全ととデータタイプ変換

第3 章 最難関の条件付き書式

・アクティブセルと一括入力の概念
・条件付き書式の3要素
・数式タイプの条件付き書式

第4 章 テーブル化と構造化参照

・第1フェーズと第2フェーズ
・テーブル化とピボットテーブルの違い
・テーブル化と構造化参照

第5 章 ピボットテーブルの活用と落とし穴

・ピボットテーブルの理解
・ピボットテーブル効率化のコツ


『Excelラボ(基礎編)』受講者のアンケート結果を読もう

『Excelラボ(基礎編)』は、Excelの『原理・挙動解説』と『ショートカット習熟』の2つを柱とする講座。
構造と体系を重視したトレーニングで、「善手」と「悪手」の違いを明快に指摘し、『Excelの最善手』を身につける。受講者の声をご覧ください。
「『Excelラボ(基礎編)』は「Excelを使っている人であれば、初心者も上級者も全て」ご満足いただける内容だと思います。
Excelの手筋を体系化する特殊な講座なので、初めてExcelを触る人も、自己流で触ってきた人も、楽しみにご参加ください。時代を切り拓く強いExcel力を身に付けることができます。

ご受講者の皆様のアンケート

受講者は、就職を控えた大学生、社会人1~5年目、社会人5~30年目、など非常に幅広い層にわたっておりますので、どなたも安心してご参加ください。

『Excelラボ』講座日程はこちらから

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私の講座は、一見「基本的」だと思われるものを、改めて捉え直していきます。

Excelの基本原理と挙動のそれぞれが、どんな概念で、どんな特性を持ち、どう組み合わさってくるのか。それを解説し、受講者が最も正しくExcelを使いこなしていけるようにトレーニングしていくことが特徴です。

つまり一般にいう「難しいことを簡単に教えるよ」という講座とは真逆の方針をとっています。

私の講座は、「簡単なことを超厳密かつ体系的に教える講座」です。だからこそ講座の中で、今まで見えていなかった階層や体系が非常にスッキリ見えてきますし、「やってはいけないと言われる操作・処理が、なぜダメなのか」がはっきりわかります。

これからITの時代をより深く生きていこうとする皆さんにお伝えしたいことは、

「ITというものは緻密に作られているため、簡略に解説しすぎると、その論理のスキマにできた無数の落とし穴に落ちてしまうものだ」ということです。

だから私は「完全に抜けがない論理」の解説を探究しています。

Excelラボは、新しい時代の教育の在り方を常に追究しており、
この講座はその指導メソッドの集大成です。

受講者のみなさんには、「簡単に学ぶ」という甘い言葉に流されず
「体系的・構造的」というITの正しい理解の仕方をしてほしいと思います。

完全に解説していくため非常に受講しやすい講義ですので、ぜひ会場で講義を受けてみてください。


『Excel原理解説の実況中継』

 

トラブルシューターとしての真価が問われる出題です。あなたの「一手」は?!

講師のラボトミです。よろしくお願いします!この講義で「Excel の原理追究」とは何かを知っていただければと思います。
ではまず現状を確認してみましょう。

やりたい作業 E 列[ 検査商品ID] をキーにしてB:C 列の表[商品ID]とマッチングして対応する[商品型]を関数で引っ張る。

結果 VLOOKUP 関数はあっているのに、「#N/A(対応するものが見つからない)」というエラーが返ってきています。

先生、よろしくお願いします! VLOOKUP は確かによく「#N/A」が出ますね。実務でこれに似た現象が頻発し困っています。特に「式は合っているはずなのにうまくいかない」ことが、すごく多いんです。
そうですね。この仕組みが明示的にわかっている人は実務家全体の10% もいないと思います。そもそもの原理が見えていません。
今回は次の3つがポイント。これを見てピンと来ない方はExcel のトラブルシュートが、場当たり的なものになっているはずです。

1.データタイプの把握・・・・そのセルのデータタイプが「数値」なのか「文字列」なのかはっきり把握できていること。
2.ロジカルテスト(論理式)とデータタイプ・・・データタイプが違っていてはExcel は「イコール」とみなさない。
3.データタイプの変換関数・・・「数値」→「文字列」への変換ができる関数は?

まず「データタイプ」という言葉が初めての方がいらっしゃると思います。Excel では各セルの書式と入力したデータ(値)を元にして、データタイプが決定されます。データタイプはいくつかありますが、ここでは2つ「数値」と「文字列」を覚えましょう。
たとえば「あいうえお」とセルに入力すれば、そのセルのデータタイプは「文字列」とです。「345」と入力すれば通常はそのセルのデータタイプは「数値」です。
「文字列」というのは、普通の言葉みたいなものが入力されたらほとんどこれに該当するんですね。むしろ「数値」とみなされないものは大抵「文字列」だと考えればいいのかもしれませんね。

その理解で大丈夫です。では改めて右のシートを見てくださ い。これを見て、B 列とE 列のデータタイプが一瞬で判断で きなければいけませんよ。B 列、E 列それぞれのデータタイプ がわかりますか?
まずB列の「データタイプ」を把握しましょう。これは「文字列」 と推測できます。今回B 列をそう考えた根拠は2つあります。

 

[根拠1] B 列の「0058」が「左揃え」になっていること。「 文字列」のデータタイプをとっているときは、セルの中のデータは左に寄る、つまり「左揃え」に表示される。

[根拠2] B 列の各セルの左上に「エラー」を知らせる緑色の三角(アラート)が付いている。「数字」が「文字列」化しているときによくこのエラー表示が出る。

システムからの出力(CSV 形式)されたID などのデータは、冒頭の「0」が脱落するのを防ぐため「数字」が「文字列」としてExcelに出力されるようになっていることが多いのです。このようにシステムから出力された数字を見たら、今「数値」か「文字列」か、どちらのデータタイプをとっているかを判別できなければいけません。数値は右揃え、文字列は左揃えとして出力されるのが一般です。

●[1.データタイプの把握] データタイプはそれぞれどうなっているか?

なるほど。「数字」は、「数値」と「文字列」という2つのデータタイプに分かれるんですね。左に寄っていれば「文字列」の可能性が高く、右に寄っていれば「数値」の可能性が高いんですね。
「数字」は2つのデータタイプを取りうる
①データタイプ「数値」・・・ 通常はこちら。右揃え表記。
②データタイプ「文字列」・・・ 冒頭の0を表記する目的で数字にこの設定が
掛けられることが多い。左揃え表記。
「数字」と「数値」は違うので注意!
「数字」は一般用語、「数値」はデータタイプの分類を表す用語です!
そうです。先程の2つの根拠より、B 列はほぼ間違いなく「文字列」化した数値だと予想されるでしょう。
ではE 列についてはどうでしょうか。普通は「0058」と入力すると、[58」に変換されてしまいますから、「0058」と表記されている
のは何か設定がかかっていることが想定されます。
では、今回も「文字列」という設定が掛かっているのでしょうか。
いいえ、結論としてはE 列は「数値」です。根拠は2つあります。
① E 列の数字が「右揃え」となっている。
② 結果的にVLOOKUP がエラーを返すこと。
②についてはあとで、データタイプとロジカルテストのところで意味がわかると思います。
ここで疑問が生じるのは、どうしてE 列が「数値」なのに冒頭の0 が脱落せずに済んでいるのかということです。
実は、このExcel ファイルをいじっている担当者は、セルの書式設定から「0000」という「ユーザー定義」を掛けたのです。そうすれば「58」と入力しても、「0058」と表記されて0 が消えませんね。
なるほど。「ユーザー定義」から「0000」と設定をかけると、「58」と入力したときに「0058」と表記されるようになるんですね。
そして、データタイプは「数値」を維持したままだからセルの右側に寄っていますね。そこがさっきまでの「文字列」化との違いですね。
そうです。もしですね、「自分は上記のようなユーザー定義を掛けない」という方がいらっしゃっても、「前の担当者」や「別の担当者」
から引き継いだExcel シートでは一部が上記のような設定が掛かっていることは起こりうることです。とりあえず見た目だけでも「00」が58 の頭につくようにと工夫した結果、E 列に上記のような設定をかけてしまいます。見た目は確かに問題ありませんが、関数の処理では今回のように「マッチングしない」という問題を引き起こします。では、ここまでをまとめましょう。

 

● B 列のデータタイプ=「文字列」
・・・・「左揃え」で、エラーのアラートもあるので「文字列」化 しているとわかる。
● E 列のデータタイプ=「数値」
・・・・右側に寄っているため「数値」だと思われる。
「00」がついているのは「ユーザー定義」により表示上、頭に「00」がつくように設定されているから。

 

●[2.ロジカルテストとデータタイプ] Excel における「イコール性」とは?

 

ここまででB 列とE 列のデータタイプが違うことはわかりました。
でも、それとVLOOKUP がエラーになることの関係はあるんですか?
上記の「E6 セル」の数式を見てください。これはロジカルテストとか論理式と呼ばれるものです。
まず、最初の「=」は「今から数式を入力するよというサイン、すなわち飾り」ですから気にしないでください。
その次の部分で「B3 = E3」を検証しています。つまり「左辺と右辺はイコールか?」を検証しているのです。ここでは「B3 セル」と「E3 セル」がイコールかを検証して、もし等しければTRUE を、等しくなければFALSE を返します。
普通に考えれば、B3 セルとE3 セルは、いずれも「0058」と表記されているので「=」つまり「TRUE」だと思いますが、嫌な予感がしてきました。
結果は「FALSE」です。つまりロジカルテストにおいては見た目が同じ「0058」でも、「データタイプ」が違えば返り値はFALSE、つまり、「イコール性はない」と判断されるのです。この単純なロジカルテストにおいてFALSE を返すような二者は、VLOOKUP 関数やその他の検索関数でも、マッチングさせることができません。ここに多くのマッチング作業で起こるトラブルの原因があります。

 

データタイプが違えば、Excel は二者を「違うもの」とみなす。

どんなに見た目が似ていても、データタイプが違えば、「ニ者は等しくない」とみなされる。
ロジカルテストでマッチングしない(FALSE になる)ものは、VLOOKUP でもマッチングしない。

 

●データタイプを変換する関数

つまり、この問題で「VLOOKUP」がエラーを返した理由は、B 列が文字列なのに、F 列は数値だから。ということになるんですね!
なるほど!で、結局問題はどうやったら解けるんですかね。この出題では「=VLOOKUP(○○,○○,2,False)」をうまく埋めることが要求されていましたが、データタイプが違うものをどうやってVLOOKUP するんですか?
データタイプを変換できる関数を使います。VLOOKUP 関数の第一引数は、現状で「数値」なんですよね?それを「数値→文字列」と変換してくれる関数はTEXT関数です。そして数値を文字列に変換できる関数として一般的なものは、「TEXT 関数」です。
VLOOKUP の第一引数において、TEXT(E3,”0000”) と記述することで、E3 セルの0058 という「数値」を「文字列」に変換できます。

 

●「元データ」自体をいじるという発想は事故のもと

関数により「数値→文字列」の変換を行うには「TEXT 関数」を使えばいいんですね。データタイプなんて全く意識したことがありませんでした!すごく大事なものなんですね!
ところで、例えばB 列のエラーチェックのアラートをクリックして一括で「数値に変換」としてもよかったのではないですか?(下図)
確かに、下図のようにエラーチェック機能から「数値に変換する」とやれば[商品ID」は数値化して、当初のVLOOKUP 関数で動きます。けれど、B 列の商品ID を他の用途でマッチングさせたくても、もう00 は冒頭に付いてないですね。一旦、数値に変換してしまったことで、後からB 列データを再利用することができなくなります。
また、エラーチェックオプションから手作業で「数値に変換」をしている場合には、作業が「自動化」されていないため、データ追加の都度手作業をしなければならない。ということになります。少量のデータならミスはないかもしれませんが、毎回手作業の領域があると「変換し忘れ」が起こります。
だから関数内部での処理の方が、自動的で正確なため良い手筋と言えます。問題文だけでは周りの状況や周辺作業はわかりませんが、現状の「最善手」は「VLOOKUP 関数の中にTEXT 関数を入れる」というものになります。
エラーチェックで数値に変換してもできるが、「00」が脱落したら後で別の作業をするときに、B 列のデータが正規の[ 商品ID](00 がついているもの)とマッチングしなくなる。

 

上の図のように、あとで別の用途に使う可能性もあるため、
むやみに元データ自体を「数値化」すべきではない。

 

元データ自体を変換することの デメリット
①データの別用途での利用時に困る。
②追加データがあったときに、その都度手動で変換作業をする必要が生じる。

●Excel の最善手を追究する

いつも、その場しのぎで「とりあえず今触っている関数が動けば良い」と思って作業して、後から「困ったな」となるんですよね。
先生のおっしゃるように、経理実務では「元データを再度別の用途で利用」したり、「追加レコードが生じて、その都度手動で調整」みたいなことをいつも繰り返しているような気がします。
そうですね。各担当者の個人のノウハウとしては、そういう失敗を解決するやり方が蓄積されているかもしれませんが、研修、講義でお会いする受講者の皆様のお話をきくと、多くは「自己流」であり、「曖昧な手筋によって、毎回試行錯誤を繰り返し、結局手作業がその都度入る」という状況に思われます。私は、日本の多くの企業では、そういうExcel の曖昧な手筋を総括して洗練させ、「一本筋の通ったExcel 最善手」をスタンダード化させる時期に来ていると考えています。そのためには皆さんがExcel の「原理」と「操作感」を見つめなおし、再構築し、最善手に習熟するというプロセスが必要です。
今回扱ったような内容を一旦整理してきちんと見つめなおすことによって、日々「右往左往」していたExcel 処理をひも解き、一本道の最善手を誰もが採れるようになる。教室での講義では、短時間でそういったレベルに到達できるようになっています。日本のビジネス界のスタンダードとなるようなExcel の最善手を、皆様とともに探究していきたいと思います!
講義の前はExcel の「原理」って何?とか「今さらExcel で習うことなんてあるかな」と思っていましたが、Excel にある程度慣れた今こそ、体系的な学び直しが必要だと痛感できました。少し難しかったですが、初めてVLOOKUP の失敗原因が見えた気がします。
教室講義では実際にExcel を動かしながら、動的に理解していくのでもっとラクに楽しく理解できますよ。Excel 力は業務効率化と直結します。今回は「原理」を中心に扱いましたが、さらに「操作感」や「高度な関数の組み方」も学んでいくことで飛躍的にレベルアップできます。部署の全員が一段階上のレベルに到達すれば、かなりの作業が高速で正確になります。教室で皆さんとお会いできれば嬉しいです!