これにより、新入社員の段階からずっとよくわかっていないまま「この作業は、こんな感じかな~」と『当てずっぽうの IT 処理』を続けることになり、2年目、3年目以降も、いつまでも「ミスが多く、遅い、誤った手筋」を続けてしまっているのです。そもそものやり方が「正しい・ベストな処理」でなく「先輩流」なわけですからその先輩のやり方が不適切だった場合にはやはり不安定な処理になり、ミスが減らず、ミスが減らないから確認に時間がかかるという悪循環に陥るわけです。『当てずっぽう』とはまさにそれを表現する適当な言葉で、別の言い方で言うなら「自分のやってることが正しいか間違っているか判別がつかなくなっている」すなわち「当たるも八卦当たらぬも八卦」なわけです。
結局「ITは当人のセンスだからねぇ」と言い出す始末。
こういった「OJT による IT 教育」の風土では、「IT スキルが高い人」とはどんな人なのかと辿ってみますと、「誰も教えてくれない中でも、独学の努力と創意工夫により手筋を確立できた人」となるわけです。これでは、ITスキルが高い人はまさに「天啓」「運」のようなもので、部署のごく一部の人に限られてしまう。それはつまり、組織全体が「IT スキル向上の責任」を「当人のセンス」に帰してしまっているといえるのです。
Word について、もし書籍や講習で一通り学習を終えたなら、「インデント」「表の作成」「箇条書き」みたいな1つ1つの項目のやり方を知ることはできます。もし苦手な方でも過去に一度ぐらい Word 本を買って、こういった項目を学習されたことがあるかもしれません。けれども、実務で使うなかでやっぱり Word の1つ1つの挙動が納得がいかないんですよね。「箇条書きの文章の途中で、Enter を押したら、また「● 」が1つできてしまった。単に改行したいだけなのに。「● 」はいらないよ。」みたいに。
とにかく機能を活用しようとすればするほど余計に「思うように動かない」。しかも Word の場合は、ネットで調べても解決策がなかなか見つからないから、結局「Backspace で記号を消してみたり、Space をたくさん入れてなんとかそれっぽく見えるように調整」するわけです。
皆さんも、それでいいとは思っていないと思いますが、調べても何が正しいかわからないから、ごまかしてその場を切り抜けている。それが日本のほぼ全ての Word ユーザーの現状です。少し本格的に学んだ人も同じような壁に苦しみます。
そういう「ベストなあり方」を追究する姿勢がこれまでの IT 教育の世界には欠けているとも思っています。この講座の受講者は、Word を少し触ったことさえあれば予備知識は不要。Word の機能や基礎についてあまり知っていなくても全く問題ありません。
ただ、絶対に必要なのは、「難しい Word を学んでやるんだ」という強い決意と、「Word の原理を探究し挙動を読み切る」という学問的探究心、そして「Word をマスターした自分になりたい」という向上心です。
簡単な Word 講座ではありません。
だからこそ、初めて Word の本質を理解できる唯一無二の講座になっています。『Word 原理解明講座』。意欲と志ある「プロフェッショナルでありたい」皆様のご参加をお待ちしています。
企業に所属するとわかりますが、日常業務で使用する IT ソフトやシステムは信じられないペースで増大します。そして、我々はそれらを全て使いこなすことを求められます。例えば、配属されてすぐに使うソフトとシステムが小さなものを含めて 20 個ぐらいある。その時、1つのソフトの習熟に「3年」や「5年」を掛けることができないのは誰でも計算できますよね。それが今、各企業の社員が直面している問題です。
IT の「ノウハウ」や「経験」というものは、突き詰めれば「緻密な原理・挙動の理解」と「操作方法の習熟」の集合体です。通常の人はこれを、「なんとなく」「毎回失敗しながら」「調べながら」3年~ 10 年ぐらい掛けて実務で身につけていきますが、そんな年数を掛ける必要はありません。誰もがなんとなく抱えている「挙動の不可解さ」を「設問」化して明示する。そして、そのメカニズムを「完全な論理とステップ」で解説することで、一発で緻密な内容を理解できるようになっています。